<< 告白とちょっぴりの悲しみ | main | Jo Phee 陰ヨガと中医学通訳 in 札幌 >>

ハンス・セリエのストレス学説

「気分転換」って、ストレスに効果があるそうです。

 

もう、3ヶ月以上かけて、ハンス・セリエの「The Stress Of Life」を読んでいる。

 

最後の方のチャプターで、

科学者である彼が、哲学を語っているところが、興味深かった箇所のひとつだった。

 

「科学者が哲学を語るのは危険」だと、ハンス・セリエは書きながら、

それでも書かずにはいられない、と、書いている。

 

そしてその中で、科学者ではない私たちが、

ストレスを感じた時、どうしたら良いかを、提案している。

 

「気分転換」になることをすると良い。

確かに、メンタル的なストレスがある時、

散歩行ったり、買い物したり、ケーキ食べたりして、気分転換すると、効果ある。

 

でも、「過剰なストレス」の場合、気分転換では、効かないそうです。

 

過剰なストレスがある時は、

「即効性のある、ストレス解消法を実践できるようになることが大切」

だと言っています。

 

それらの方法が、

ヨガ、TM(瞑想法)、禅、自分で行う睡眠療法、ハレ・クリシュナ(チャンティング)、

その他などなど、と挙げています。

 

ハンス・セリエがこの本を書いたのは、1956年かな、

1976年に内容を見直されている(私の理解が正しければ・・・)らしく。

 

科学者である彼は、

「ヨガ云々が、ストレスに効くかは、まだ解明されていく必要がある・・・」

としながらも、

 

「これらの方法は、眠りよりも、深いリラクゼーションを与える」とまで、書いています。

 

驚いたし、人間的で、良いな〜、と思いました。

 

彼は、人が生きていくには、その人の「適応能力」が、一番の鍵になる、と言っています。

人は生きている限り、「ストレスがない状態」などあり得ず、

(季節、環境、起こってくることすべてがストレスだから)、、、

 

その時々の変化に、いかにうまく適応できるかできないかが、

その人の、からだの状態を、決めてしまいますよ、という研究なのです。

 

実際に、

「科学者として、長年時間をかけながら、ストレス研究をしていたことが、ストレスだった!」

と書いていたところは、笑ってしまいました。

 

脳(脳下垂体)から副腎皮質刺激ホルモンが出て、

副腎からアドレナリンやコルチゾールが分泌されると、からだにどんな変化が起こるのか、

 

副腎肥大

胸腺が縮む(免疫低下)

消化器系の潰瘍

 

ネズミの臓器の写真とか、関節の写真とか、数値とか、色々、実験がいっぱいの本は、

理解するの(英語だったし)難しかったけど、理解できたとこだけでも、おもしろかった。

 

でも、

最後の彼の考えを述べてるところが、やっぱり良かった。

 

人が、生きるということは、どういうことだろうって、書いている。

 

人は、「適応エネルギー」を備えて生まれてきていると。

その「適応エネルギー」には、二種類あると。

 

ひとつは、「表層にある適応エネルギー」。

これは、いつでも使えるエネルギー。

 

もうひとつは、「深層にある適応エネルギー」。

これは、貯蔵してあるもので、

「表層の適応エネルギー」がなくなったら、この深層にあるエネルギーを使うことになると。

 

そして、適応エネルギーの量には限界があって、

このエネルギーが私たちの命であるって!

 

これって、なんかちょっと、東洋的な考え方に、素人の私には、聞こえてなりません。

 

気を付けて、適応できるように生きていかないと、

生まれながらにもらったエネルギー量は、どんどん減っていきますよって。。。

 

外の環境、食べるもの、内部環境、ストレスになるものすべてに、気を付けて、

この適応エネルギーを、はやく使い果たしてしまわないようにしましょうと。

それがなくなる時は、命がなくなる時ですって。

 

彼は、好奇心を持って、好きなことをして生きることを、促しています。

 

ただ定年に向かって、毎日同じことをして、本当にやりたいことを考える時間もなく、

 

「明日になったらもっと楽になる」と信じながら、

その明日が来ることは、絶対になく・・・。

 

そして、目的なく生きていく・・・。

 

また、そんな生き方をしていることを見つめるのが怖くて、

仕事にかまけ、もっと忙しくし、仕事中毒や、忙しい病になること。

 

それは、おかしいよねって。

 

「好きなことっていつも役に立たず、報酬にもつながらない。

でもね、好きなことすること自体が、報酬そのものなんだ」。

 

そういうことって、子どもの頃は、しょっちゅうしていた。

好きなことするのが、喜びで、喜びを得るために、何かをするってなかった。

 

子どもの頃、野原で見つけた虫や花に感動したことがあったはず。

大人になっても、心のどこかで、それを覚えている。

だから、私はみんなに、

「小さい頃の夢は、何でしたか?」って聞いてみる。

子どもの頃を語りだすとき、みんなの目が、変わるから。

色んな意味で。

 

好きなことをして生きるって、簡単なことではない。

好きなこと、見つからない人もいるし、

あったとしても、好きなことしてたら、生活できないって事実もある。

 

でも、ハンス・セリエは言うのです。

 

画家は、報酬をもらうために、絵を描くだろうかと。

科学者は、報酬や名誉のために、感謝してほしいために、研究をするのかと。

 

いいえ、感謝してもらいたいために研究をする科学者なんて、いないだろうと。

「楽しいからやる」。

もっと、保守的な回答なら、「科学のための、科学だから」かもしれない。

「感謝や名誉のため」なんて答えるのは、恥ずかしいことだって。。。

 

私たちは、まず、自分が調和がとれていることが大事。

戦わなくて良い相手(事柄)にかかっていくこと(エネルギーの無駄使い)や、

戦わなくてはならないことを黙認している(使うべきエネルギーを使えてない)、

というようなことをせず、

上手に調整しながら、調和を取って、

 

喜びを与えてくれるものと、

喜びを得るために行っていることの違いを、知ることが、大切ですよって。

 

私は旅をしている時しか、本を読む時間がありません。

3月にカナダから帰国して以来、全然読む時間がなかった本だけど、

10日間、札幌出張があったおかげで、また、ゆっくり読書できた。

 

というか!

本を読む時間がないっていうのも、忙しい病だな。

と、自己を顧みた、札幌からの帰路だったのです。

ハンス・セリエ。もっと読んでみたいです。

at 23:38, shakti-mandir, ★ プライベート / Private ★

-, -, - -